音楽を科学する本を読んで
ここまでしてなんとか一次オーディションを突破したほそみゆたかこと、現役デュエリストです。
#二次は落ちました
#みんなは実力で勝負しようね
さて、今日は「音楽を科学する本を読んで」1番心に残ったことを記録します。
さくっとした読書感想文です。
音楽を科学する
→新版 音楽好きな脳 ~人はなぜ音楽に夢中になるのか~
レコード・プロデューサーから認知心理学者・神経科学者に転身した著者が書いた本です。
例えばコロナ渦に突入した時、「不要不急」に真っ先に選ばれたのは音楽だったりしました。
その点の賛否両論はさて置き、「不要不急」な音楽が、なぜ太古の昔から淘汰されずに今でも発展し続けているんだと考えたこと、ないっすか?
#普通はないっす
そこには理由があり、科学で説明してやろうじゃあないかッ!というのがこの本。
読破するのに1年くらいかかったので万人におすすめってわけでもないが、本当に興味深い発見の連続だった。
なぜこんなに時間がかかったかの言い訳としては、具体例として歴史的名曲を挙げてくれるからだ。
「モーツァルトの第〇番~~協奏曲の冒頭のような…」
「Beatlesの○○にみられるこういったしかけにより…」
そのたびにぼくは文字から目を離し、YouTubeでその楽曲たちを、フルで、目を閉じて、一音も逃さぬよう聴きふけっていた。
#クソ真面目というか
#完璧主義というか
#そりゃ時間かかるわ
もちろん、全てが理解できたわけでもないけど、こういうとき、脳はこんな反応を起こすから、心地よいのねと深まりはした。
その中で1番印象的だった、どころか完全に納得がいって、思い当たる節が、文字通り節が、雪崩れ込んで繋がったあることを記録する。
空中にバラバラに投げ飛ばしたパズルのピースが、たまたま完成形になって着地したくらいのユリーカ!だった。
記憶を呼び覚ます
音楽がなぜ人々を夢中にしてきたかというと、単純にいえば「気持ちイイから」である。
これに関してはこの世のすべては気持ちイイが正解がモットーのほそみも激しく同意です。
じゃあなぜ気持ちイイのか?をこの著者が解明してくれたので、最高に気持ちイイを与えてくれて最高に気持ちイイのです。
#うるさい
「記憶を思い出した瞬間、脳は大いに喜ぶ」
これが答えだ。
学生時代の旧友と思い出話をしたり、
ど忘れした人物の名前をなんとか絞り出したり、
最高に気持ちがイイのは確かだ。
いや確かにそうなんだが、今は音楽の話だ。
いったいどういうことかというと。
音楽は「安定と不安定」の繰り返しだ。
終止感を最強の安定とし、安定したい欲求を煽って、勿体ぶって、安定へ向かうように作られている。
「期待と裏切り」という言い方もある。
お笑いでいうなれば「緊張と緩和」ってやつと似てる。
口で言うとムツカシそうだが、きっと音で説明したらみんなすぐわかる話だ。
で、無意識化で楽しんでいた音楽を神経科学的に説明すると、それは「記憶を呼び覚ます」行為と解釈できるらしい。
例えば、音楽の基本は「リピート」だ。
1番が終わったら2番があって、サビがまたきてくれると期待する。
あのメロディが来て欲しいと期待するのだ。
そしてそれに答える。
たまに裏切って勿体ぶったりしながらも、「あの記憶(メロディ)を一緒にまた思い出させてくれる」のが音楽ってわけだ。
また聴きたくなるのも、
あるいは聴き飽きるのも、
記憶を呼び覚ます行為と仮定すると説明がつく。
じゃあ初めて聴くメロディを気持ちイイと感じるのはなぜ?というと、
長年培ってきたあなたの脳が、好みの記憶を想起させ、連想させ、期待して、それに応えてくれているからだそうだ。
#音楽ってまじやばない?
記憶、というと忘れちゃってた懐かしい出来事なイメージがあるけど、著者はもっともっと瞬間的なことも当てはまるという。
これが衝撃だった。
なんと、心地よい一定のリズム、例えばドラムがただただ単調なビートを刻んでいるだけでも、記憶が刺激され続けているから気持ちイイと感じるそうだ。
ドン・タン・ドド・タン
とカタカナで表記して伝わるだろうか?
一般的な、いわゆる8ビートってやつを想像して欲しい。
聴こえてきたかな?
これをひとたび聴いてしまえばそれは瞬間的に記憶され、そしてまたそれが繰り返されるため、
「1秒前に聴いたあのリズムだ!」
と記憶を呼び覚まし続け、気持ちイイがバイバイゲームらしい。
#おもしろすぎ
#みんなついてきてる?
つまり一連のビートを聴くと、無意識に同じビートを「期待」するため、予想通りになって気持ちイイのだ。
ヘタッピなドラムは思い通りのタイミングで音が鳴らないから、期待を裏切り続けるから、同じ楽器なのに不愉快なのだ。
音楽知識があろうとなかろうと、気持ちイイかどうかは誰もがジャッジできるのはそういった理由。
だからこそ、よくわかんないけど楽しいから、音楽は生き残り、発展し続けている。
こんな簡単に完璧に気持ちよくなれる文化が、自然発生するのも、熱狂を生むのも、当然と思っちゃうぜ。
まとめ
「勘」や「才能」「センス」といった言葉で片付けられていたものが、
僕の予想というか、願望に近かった方向で、
はっきりと答えを出してくれたこの本には感謝しきれない。
ライブ活動で疲弊しきって、考えなきゃと躍起になっていたあの頃。
音楽で人様のお役に立つには?
音楽って何なんだ?
と考え実験しドット絵師にまで流れ着いた果てに
「音楽は思いで作りだ」
って結論を出したほそみが報われました。
あのときイロイロかなぐり捨てて、その後まじで強制的に全て捨てさせられて、考えるしかなかったから変われただけだけど。
今、トレーナーって立場でみんなと音楽で気持ち良くなれてるので、思い出を作っているので、大正解だなあと思います。
音楽って偉大だ。
これは1つの説なのですべてが分かった気になっちゃいけないが、自信をもって作って、共有していきたいと思えました。
おしまい。
ほそみの結論がコレ。
この日以外で歌うことはない曲。
これを聴けばこの日を思い出すようにしたってわけだ。