生活支援員日記「始めるハードルを下げまくると自他共に良さげ」
「休みの日の楽しみはなあに?」と聞かれ、「麦ワラジオ」しか思い浮かばなかった幸せ者細見豊です。
生活支援員日記
本日の生活訓練プログラムは「粘土遊び」
認知症の方や精神、身体障害でお悩みのメンバーさんたち。
「粘土は難しいで…」と不安気な雰囲気。
そこで新人生活支援員ほそみ。
「僕のと同じものを作ってみましょっか!」
「じゃあ…出来るだけペッタンコにしましょー☆」
みんな楽しそうに押し潰したり叩いたり。
「次は出来るだけまん丸にしましょー☆」
ほらね、僕、この仕事向いてるでしょう?笑
やっぱりね、「自由に作ってみよう」ってのは、自由なフリして強制的で、
「別にアンタが作れって言わなきゃ何も作りたかないよ」
ってな話じゃないですか。
かと言って、やり方を全て決められちゃうと、もちろん自由じゃない。
ここでの目的は何だろう?
生活訓練の目的。
それは「生活を楽しむこと」
それぞれ抱える悩みや症状も様々で、僕1人で全員の適切な訓練は無理なんです、が。
「生活を楽しむこと」であれば、出来る!
今回のお題は「粘土遊び」だったので、まずは「粘土を変形させること」を楽しんで貰う。
片手が不自由な方でも、細かな手順を飲み込むのが難しい方も、「ペッタンコにする」のは出来ました。
そうやって一旦取り掛かるとみんな夢中で「こんな形になった」「猫に見える」「折りたたんだらクレープみたいになった」と言うふうに創作的になってくれました。
なんだって、新しいことを始めるのが怖くて、何かを評価されるのも怖いんです。
なので支援者側が最初にやって見せて、しかもそれは自分にも簡単にできることが明らかである。
だから僕が「お手本として上手にカッコ良いものを作らなきゃ」と頑張る必要は一切なくて。
むしろただぺったんこにするのも下手っぴなくらいハードルを下げた方が参加しやすいです。
これは相手を動かしたい時だけじゃなく、自分を動かしたい時にも使えます。
例えば、「面倒な家事」だったり「先延ばしにしている何か」だったり「なかなか習慣付けられない筋トレ」だったり。
そういったもののモチベーションを上げる事に関しても、同じことが言えて。
とにかく簡単なことから手をつけちゃう。
始めてしまえば続けてしまうんですよね、人間って。
なので、「始めるハードルを下げまくる」これが自他共に大事なのかなと思います。
皆さんも、人を動かしたいとき、自分のやる気を起こしたいときは、参考にしてみてください。
- 始めるハードルを下げる
- 始めちゃえば続けちゃう
です。